「佐伯祐三 自画像としての風景」東京駅で触れるパリ

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七十二侯は桃始笑 (ももはじめてわらう)、素敵な時節にピッタリの日和ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、2週間ほど出張で埼玉に籠っておりまして。
それが更新が滞っていた原因に他ならないのですが、いつもと違う環境で疲労蓄積。
にも関わらず、ホテルが今までで泊まった中でワースト1位をぶっちぎるクオリティー。
おかげで、寝不足パラダイス。
退職前の大仕事、有終の美を飾る、なんて言うと大袈裟にもほどがあるけれど、そのくらいのつもりだったのです。それが、謎の洗礼を受けるはめに。
そんなわけで、全てが無事終わった途端、逃げるように新幹線に飛び乗ろうとしていたのだけど、
ハタと気付き。
そう、東京に来たらアートチャージしなければいけないという強迫観念。

疲れた体に優しい好立地の極み、その名も東京ステーションギャラリー。
アクセスの良さだけで、そこに行くことを思いついたのだけど、調べたらなんと!佐伯祐三さんの展示会をしているではありませんか。

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アート愛には溢れているけれど、画家の名前には非常疎い、そんな私がちゃんと認識している希少人物、佐伯祐三さん。

というのも、東京国立近代美術館で観た絵が、超タイプだったから。
ちなみに、その美術館に行った時の記事はコチラ。
リヒターさんというメインディッシュがあったので、常設展示の鑑賞記録はないですね。

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かのBTSのRMさんも行かれた、そんな特別展で満たされた後だったにも関わらず印象に残っている、というあたりで、お気に入り度合いが推し量れると思うのですが、その絵は、パリの街角のポスターが貼り巡らされた壁を描いたもので。

雨上がり、あるいは曇天のヨーロッパの街並みが、容易に脳裏に思い出される、そんな佇まい。
色使いとデフォルメした感じがすごい好きだな〜と思ったのだけど、その人の絵を堪能できる今回の東京ステーションギャラリーの展示会は、控えめに言って最高でした。

一番好きだったのは、公園の横にあるタバコ屋さんを描いた、全体を黄色が支配する絵。
個人の所蔵だそうで、家のリビングにこの絵を飾れるなんて羨ましいの極み。
2度見ならぬ、3度見くらいして、味わっておいた。

同じ構図を、崩し具合を変えて描いているのもいくつかあり、対比が面白い。

なんかもう、観ていてすごいウキウキするの。絵は基本グレーなんだけど。
でもそのグレーは、曇天のパリのせいだと思う。
映画「ミッドナイト・イン・パリ」で、主人公のギルが言うように、パリは雨が似合う街なのだと思う。
いや、パリに行ったことがない私は、むしろこの映画のせいで、パリ=雨のイメージが付いてしまっているのだけど、でも、佐伯さんの絵は、完全にそのイメージを肯定しにかかってくる。
でも、パリだけじゃない、雨が似合うのは。
私の思い出の街、留学していたスペイン北部のオビエドも、雨上がりが一番似合う街だった。
そんな同じ特徴を持つ街だから、佐伯さんの描くパリを観て、私は自分の好きなオビエドの空気を思い出し、だから佐伯さんの絵に心浮き立つのかもしれない。

そう、この展示場所の相乗効果も素晴らしかった。
というのも、東京ステーションギャラリーは、一部レンガが残っているところがあるから。
無機質な美術館ではなく、歴史ある建造物の中での展示は、絵の魅力を高めていた。

画像

アクセスが良すぎて行けない理由がないので、みなさま是非に。4/2まで。

そんなわけで、お気に入りを全力で推したところで今日はこの辺で。
ごきげんよう。

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この記事を書いた人

アラサー女子\(^^)/ マイペース&自由に生きてます。物欲ゼロ、代わりに旅欲高め。渡航32ヶ国、まだまだこれから!英語&スペイン語を話せます。Instagramで韓国グルメ発信中☞ @arisa_travelife

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