「アンディ・ウォーホル・キョウト」in 京セラ美術館

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七十二候は雉始雊(きじはじめてなく)、雄のキジが雌に求愛するために鳴き始める頃なんていう、前回の記事をポストするにうってつけの暦ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

私はアートへの求愛、ということで、
「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」展を観にいきました。
京都市京セラ美術館で、2月12日まで開催中。
みなさま是非に。
会期修了まで十分な時間を残してこう言える喜びを噛みしめながら。

尚、イヤホンとスマホの充電補充をお忘れなく。
無料のオーディオガイドがあったのですが、私はイヤホンを持っていなかったが故に、聞くのを諦めたのです。シクシク。
でも、電話をするように耳に当てて聞いている人も多く、なるほどその手が!と思ったのですが、バッテリー残量の底が見えていたので、やはり諦めたのです。

とはいえ、もちろん解説はあるのですが、オーディオで聞いてもらうのが前提なのか、字が超小さいので注意。
ちなみに、作品に寄りすぎると、すかさず学芸員さんが注意していました。
作品保護のために大事なので理解できるのだが、なんというか学芸員さんの存在感がすごくある展覧会だった、という苦笑い。
やはり作品自体が高価だから?

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人の話でいうと、鑑賞者の中にシルエットがイケメンのお兄さんや、ずば抜けたオシャレさんが多いのは、美術館あるある。
一方で(と対極に置くのは失礼極まりないけど)、今や懐かしのガラケーで写真を撮っているおじさんがいた。その慎重に携帯を構える様子から、ひしひしと感じる、手ぶれ補正のぬるさ。

そんなことはさて置き、肝心の作品たち。
まず、展示の仕方がすごく良くて。
というか、ただ私好みだった。
というのも、反射が多かったからなのだけど。
例えばこのシャネルの広告の作品の中に、反射して反対側のキャンベル缶の作品が写りこんでるの。

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あるいは、ツナ缶の死亡の作品には、反対側にある巨大な作品、最後の晩餐が写りこんでる。

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こういう、ガラス越しに見える何か、が私はすごく好きなので、良い展示だ~と一人でニコニコ。
とはいえ、ツナ缶の作品は、ウォーホルさんの死への恐怖心の表現。

そんな内面を含めて、ウォーホルさんについて知れる貴重な機会。
というのも、上のスープ缶等のように、誰もが知る作品が多いウォーホルさん。
でも、意外と彼自身ついては知らない。
少なくとも、私はそうだった。

タイトルに「キョウト」とついているように、京都とゆかりの作品も展示されている。
ウォーホルさんが京都を訪れた際の記録だったり、スケッチだったり。

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ウォーホルさんの目を通して見るアジア人



それらは展示の序盤にあるのだけど、ウォーホルさんが世界旅行に出かけて、アジアからインスピレーションを得た作品もいくつか。
金の多用もあり、これは黄金のジパングを意識して?なんて憶測を巡らす。

北斎の波をオマージュした絵もある。

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魚眼レンズで覗いたかのような、不思議な湾曲(波だけに)なのだけど、それが世界地図、それも正距方位図法のように見えて面白い。
ウォーホルさんが意図していないとしても、波は世界中を旅しているから、波で地図を彷彿とさせるのは良いアイデアではないかと思う。

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その近くには、映像作品。
エンパイアステートビルを8時間定点観測した映画。
率直に申しますと、面白味の欠片もない映像。
だけど、ひたすらにカメラを回し続けるのが好きなのか、他にも
眠る恋人を5時間写した作品や、ホテルでくつろぐ女優たちを写した作品、等々。

芸術家には観察力が必要だと思うけど、つまり観察し続けても飽きることがないということなのだろうか。

映像の展示の中には、ウォーホルさんの製作の様子を収めたものもあり、こちらは興味深く見ることができる。
巨大な毛沢東のペインティングの様子に、なんというか意外性を感じる。
というのも、すごくカジュアルに、近くの誰かと話しながら色を乗せていて。
誤解を恐れずに言うと、芸術制作に必要そうな集中力がなく、肩の力を抜いているような雰囲気で、こんな風に製作するんだ、という驚き。

初期作品から、超有名作品まで、幅広く展示されていて、とても良かった。

もう一回行こうかな、その時はイヤホンを持って、と思うくらいなので、まだの方は是非。

ではまた、ごきげんよう。

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この記事を書いた人

アラサー女子\(^^)/ マイペース&自由に生きてます。物欲ゼロ、代わりに旅欲高め。渡航32ヶ国、まだまだこれから!英語&スペイン語を話せます。Instagramで韓国グルメ発信中☞ @arisa_travelife

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